アナザーストーリーズ「「侍タイムスリッパー」超低予算時代劇はこうして誕生した」2025-04-02

2025年4月2日 當山日出夫

アナザーストーリーズ 「侍タイムスリッパー」超低予算時代劇はこうして誕生した

今の私は、映画を見に外に出るということがたえてなくなっている。この作品も、かろうじて名前を知っているぐらいである。

たまたまであるが(あるいは、NHKは意図的にそうしたのか)、朝ドラの再放送で『カムカムエヴリバディ』を放送しているし、その前には、『オードリー』の再放送もあった。いずれも、日本映画の時代劇の最盛期から、衰退の時代を、描いている。そこに登場するのは、スターばかりではなく、大部屋俳優たちでもある。

『侍タイムスリッパー』という映画にまつわるドキュメンタリーなのだが、その根底にあるのは、ものをつくることの楽しさ、よろこび、それから、ほこり、ということを知っている人間の気持ちである。それは、切られ役の大部屋俳優であるかもしれないし、衣装や、小道具や、床山の仕事の職人たちかもしれない。それが映画(時代劇)というものを作りあげていく、仕事をすることの充実感というものを、見ていて感じた。

たぶん、この「アナザーストーリーズ」の番組を作っているスタッフにも、劇映画であれ、ドキュメンタリーであれ、映像作品を作る仕事にかかわっている人間としての共感というものがあるのだろうと思う。インタビューの映像から、このことをなんとなく感じるところがあった。

東映の殺陣の道場、これは、『カムカムエヴリバディ』でも出てくるが、画面を見ると壁に神棚がある。街中の剣道の道場にも神棚がある。

福本清三のことは、名前は知っている。その切られ役の場面をたくさん見ているはずなのだが、(おそらく多くの人がそうであるように)特に憶えているということではない。

また、東映では、過去の時代劇作品の小道具や衣装が残してある、というのは驚きであった。これは、なんとか次の時代に継承してもらいたいものである。

時代劇であれなんであれ、人が、ものを作っていく、みんなで一つの作品にかかわっていく、このことの楽しさということが、これからの若い世代の人たちに伝わるといいと思う。

2025年3月28日記

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